プロがオススメする最新の建築事例です
家も暮らしも自分たちらしく、DIYで自由自在に
霧島市の山間部にある温泉付き分譲地の一角に建つS邸。玄関ドアを開けると、天井を貫く長い煙突のまきストーブやアジア風の長椅子がさりげなく置かれた土間があり、その先には32畳ものLDKが広がっています。キッチン側には目隠しの建具があるものの、リビングは土間から全部見通せるという潔さ。住まい手の大らかな人柄が伝わってきます。
5年前に移住したお母様の後を追うように、昨春、大阪から家族6人でこの地に移住したSさん一家。お母様の家に仮住まいしながら隣の敷地に家を建てることに。イベントのブースデザインなどを手掛けるクリエーターとして活躍するSさんには家づくりに関しても「こうしたい」という明確なイメージがあり、その思いをカタチにしてくれたのが田上建設でした。「田上さんとは青年会議所で知り合い、その人柄や家づくりの方向性に引かれてお願いすることにしたんです」と話します。
靴箱や本棚、仕事用の机など家中の家具をDIYで作ったり、子供たちと一緒に壁をペイントしたりと、家族で家づくりを楽しむ毎日。京都の古道具屋で購入したレトロな建具や、奥様のご実家から譲り受けた古い家具、奥様がずっと買い集めてきたかご類なども暮らしを豊かに彩ります。こうして、生まれた時代も場所も違うモノたちがしっくりと調和する心地よい空間が誕生しました。
Sさんの家はとにかく建具が特長的。家の中はほとんど、ご主人自ら探してこられた古い引き戸を使っています。ガラスの模様が繊細で美しく、自然素材の床や柱ともよくなじんでいます。キッチンもSさんのご希望で業務用の厨房機器をオーダーメード。シンプルで温かみのある空間になりました。高気密・高断熱にもこだわり、冬はまきストーブ一つで家中温かくなるのもこの家の大きな魅力です。