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四季の風と光を感じながら、家族時間を慈しむ暮らし
眼下に街並みを、遠くに錦江湾と桜島を望む高台の静かな住宅地にK邸は建っています。冬は特に、この地域だけ雪が降ったりするほど市街地と気温差があるのですが、それも承知の上と笑う奥様。「季節がはっきりしているのがいい。何より、海も山も街も一望できる立地が希望に合っていたんです」。自分たちの気に入った場所で暮らす。ご夫婦の希望はとてもシンプルでした。次のどんな家で暮らすかを選ぶ段階で、いくつかのビルダーを見学。その中でサイエンスホームの家には、「実家っぽさ」を感じたと言います。オールヒノキ材を用いた真壁造りの仕上げには、確かに古き良き日本家屋の風情が。あちこちに現した木の風合いは、大きな決め手になりました。
「ずっと住み続けるのだから、自分たちが楽しい家に」というのがご夫婦の考え。弊誌でも造作家具・収納を取り入れた住まいを多く紹介していますが、K邸は真逆です。もとより、自ら作ることが好きな二人。あらかじめ、どこに何を設置するかを決めておき、完成後に理想のカタチを追及することに。住空間のテーマであるビンテージに合わせて板や金具を探し、使い勝手やデザインを模索しながらの作業はとても楽しかったそう。統一されたイメージのおかげで手持ちの家具や雑貨ともなじみ、まるでもう何年も暮らしているような雰囲気を醸しています。でもまだアイデアは尽きません。次はウッドデッキや植栽など、庭回りのカスタムに取り掛かる予定です。
自分たちの大切なモノを明確に持っているK様ご夫妻。これからも変化していくライフスタイルに備え、住まいにも臨機応変さを求められました。加えて、「どこに居ても家族の気配を感じられるオープンな間取り」という要望をもとにプランニング。自作された収納棚などもカッコよくて、K様邸のテーマにぴったりです。緑色が好みということで、外壁にカーキのガルバリウム鋼板を採用。これも大成功でした。