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木陰の涼しさ、日なたの温もり。居ながらにして季節を感じる家
玄関に足を踏み入れた途端、ふわりと鼻をかすめる木の香り。外は暑いのに室内の空気はさらりと涼やかで、思わず胸いっぱいに息を吸い込みました。まるで森林浴の気分です。
ここは「びお・Solar」という独創的なシステムを採用した同社の新しいモデルハウス。屋根上の集熱パネルと床下の蓄熱コンクリート、24時間換気により、冬は太陽熱で温められた空気を取り入れて室内を循環させ、夏は室内の熱を外に出しつつ、夜間の冷涼な空気を取り込みます。それにより、秋や春のように「自然室温」で暮らせる時期が長くなるという訳です。「夏や冬はエアコンの力も借りますが、木陰や日なたのような、ほどよい涼しさです」と、この家を担当した林さんは話します。
室内も自然素材の力を存分に活かしています。壁と天井は調湿性の高い珪藻土(大地の惠)、床は素足でも気持ちいいスギの浮づくり。収納やドアや階段は、スギやシナベニヤを用いた造作です。クローゼットの中には通気性のよい和紙を張るなど、見えないところまで細やかな配慮がなされています。シンプルな色味で統一された空間の中で、墨色の和紙の畳やモダンな壁紙で設えた和室がアクセントに。固定階段付きの広々としたロフトを備えたゆとりの平屋造り。心地よい季節にはリビングとウッドデッキの間の大きなガラス戸を開放して、そよ風と遊ぶのもよさそうですね。
自然素材の断熱材・セルロースファイバーを壁、屋根の下に隙間なく充填する「デコスドライ工法」を導入し、断熱性、防湿性、防音性を高めました。季節ごとに変わる日差しも計算に入れ、高遮熱タイプと高断熱タイプのLow-Eガラスを東西と南北で使い分けるなど、自然を考慮したパッシブデザインになっています。室内を自然な心地よさに保つ「びお・Solar」の効果をぜひ、この家でご体感ください。